中性脂肪を下げるサプリをお探しの方で、まずは気軽に購入できる「ネイチャーメイド」を検討している人は多いのではないでしょうか。
値段も安いですし、いろんな種類のサプリが揃っているため、非常に使い勝手の良いシリーズですよね。
そんなネイチャーメイドから販売されている中性脂肪を下げるサプリといえば、「スーパーフィッシュオイル」が大変人気を集めています。
残念ながら、このスーパーフィッシュオイルは中性脂肪を下げる効果があまり期待できません。
ネイチャーメイドに限ってそんなことって……。
この記事では、なぜスーパーフィッシュオイルの効果が期待できないのか、その理由や気になるポイントを、詳しく見ていきたいと思います。
この記事を読めば、皆さんが飲むべき、より良いサプリが見えてくるはずです。
是非参考にしてくださいね。
目次
ネイチャーメイドの「スーパーフィッシュオイル」がオススメできない3つの理由
先ほどもお伝えした通り、ネイチャーメイドのスーパーフィッシュオイルは、中性脂肪を下げる効果は期待できません。
慣れ親しんだネイチャーメイドだし、ちょっと期待してたのですが……。
効果が期待できない理由は下記の3つです。
- EPA・DHAの成分量が圧倒的に不足しているから
- EPA・ DHAの効果を高める特別成分がひとつも配合されていないから
- 酸化対策が万全ではないから
1つづつ、見ていきましょう。
理由1:EPA・DHAの配合量が圧倒的に不足しているから
ひとつめの理由は、スーパーフィッシュオイルにはEPA・DHAの配合量が圧倒的に不足しているためです。
この2つの成分は、中性脂肪を下げるために最も重要な栄養素です。
「EPA」と「DHA」は、人の体内ではほとんど作ることができない必須脂肪酸の一種です。
血液中の中性脂肪の濃度を下げる効果が、多くの実験データから証明されています。
厚生労働省が推奨している、EPA・DHAの1日あたりの摂取量は1,000mgとされています。
(厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」(2010年版)より数値を引用)
すなわち、この1,000mgを超えて摂取し続けることが、中性脂肪を下げるための目標摂取量と考えてください。
しかし、スーパーフィッシュオイルの場合、EPA・DHAの合計が、たったの270mgしか入っていません。
これでは、少なすぎます。
筆者は当サイトを立ち上げるにあたり、これまでに約60種ほどの中性脂肪サプリをチェックしてきましたが、配合量270mgはかなり低めの部類に入ります。
もちろん、毎日の食事からもEPA・DHAは摂取できます。
ですが、その量は私たちが思っている以上に少ないようです。
下記をご覧ください。
厚生労働省が調査した統計によると、30〜40代の男性が、1日あたりの食事から摂取できるEPA・DHA量は平均で325mgという結果が報告されています。
(厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」(2010年版)より数値を引用)
あくまでも1つの目安ですが、効果を期待する場合は、EPA・DHAが最低でも500mg以上配合されたサプリを選ぶようにしてください。
理由2:EPA・ DHAの効果を高める特別成分がひとつも配合されていないから
ふたつめの理由は、EPA・ DHAの効果を高めるための「特別な成分」が1つも配合されていないためです。
確かに、EPA・DHAは適切な量を摂取することで、単体でも効果は期待できます。
ですが、相乗効果が期待できる「特別成分」と合わせて摂ることで、より大きな効果が期待できます。
この特別成分には様々なものがありますが、代表的なものとしては、DPAやクリルオイル、ナットウキナーゼがあげられます。
具体的な効果を見てみましょう。
DPA | クリルオイル | ナットウキナーゼ | |
---|---|---|---|
どんな成分? | 特定の魚に3%しか含まれていない、とても希少な成分。 基本的にEPAと同じ効果だが、血液をサラサラにする効果はEPAの10倍のパワーがあると言われている注目の栄養素。 | 南極オキアミという海に棲む動物プランクトンから抽出される油の総称。 良質なDHA・EPAが豊富に含まれているが、魚油と比べて体内への吸収力が、非常にすぐれている。 | 納豆に多く含まれる成分。 血栓を溶かし、分解しやすくさせるはたらきがある。 |
効果 | ・中性脂肪コレステロールを下げる(強力) ・動脈硬化の予防・改善(強力) ・血液をサラサラにする ・血栓症の予防 ・抗アレルギー作用 ・抗糖尿病作用 | ・栄養素の吸収力UP(強力) ・中性脂肪コレステロールを下げる(強力) ・動脈硬化の予防・改善(強力) ・血栓症の予防(強力) ・抗酸化作用 | ・血栓を予防する働き |
この成分が含まれている商品名 | 「きなり」 | 「きなり」 「さかな暮らしダブル」 「みやびのオメガプラス」 | 「きなり」 |
EPA・DHAと合わせて摂取することで、互いの効果を高め合う相乗効果が期待できるんです。
例えばクリルオイルの場合、栄養成分が体内へ取り込まれる際の「吸収力がUPする効果」が知られています。
このクリルオイルとEPA・DHAを合わせて摂取することで、3つ全ての栄養素が効率よく体内に吸収されます。
結果的に、単体で摂るよりも、大きな効果が期待できるというわけです。
上記はあくまでも一例ですが、中性脂肪を下げたい場合は、是非これらの特別成分が配合されたサプリを検討してみてください。
上の表にも出てきました「きなり」や「さかな暮らしダブル」には様々な特別成分が配合されているので特にオススメです。
参考までに、それぞれの成分も見比べてみましょう。
赤字が特別成分、青字が栄養素です。
ネイチャーメイド スーパーフィッシュオイル | きなり | さかな暮らしダブル | |
---|---|---|---|
価格 | 90粒 / 1423円 | 30粒 / 4094円 | 30粒 / 2,722円 |
1日あたり | 17.5円 | 126円 | 84円 |
成分 | 精製魚油(さばを含む)、ゼラチン/グリセリン、酸化防止剤(V.E:大豆を含む) | DHA・EPA含有精製魚油、ビタミンE含有植物油(大豆由来)、粉末水飴、クリルオイル、納豆菌培養エキス、ゼラチン、グリセリン、ミツロウ、オレンジ香料、ビタミンB1、ビタミンB2、クエン酸、ビタミンB6 | 動物油脂(魚油)、クリルオイル(オキアミ抽出物)、コラーゲンペプチド/ゼラチン、グリセリン、L-グルタミン酸、クエン酸 |
上記のように、入っている栄養成分がまったく違いますよね。
「飲むからには効果を実感したい」と考える人は、スーパーフィッシュオイルは不向きと言えるでしょう。
理由3:酸化対策が万全ではないから
スーパーフィッシュオイルの酸化対策は万全とは言えないでしょう。
なぜなら、一般的な添加物である酸化防止剤しか使用されていないためです。
酸化防止剤??
どういうことでしょうか?
EPAとDHAは必須脂肪酸のひとつで、油の一種というのはご存知でしょうか。
「体に良い油」と言われるのはこのためです。
そもそも油という物質は非常に酸化しやすい性質をもっています。
時間の経過とともに酸化していきますが、やっかいなのは酸化する過程で作られる「過酸化脂質」という物質です。
この過酸化脂質は体に悪いとされる物質で、摂取し続けるとガンになる可能性も指摘されています。
これと全く同じことがEPA・ DHAにも言えるということです。
そのような経緯もあるため、EPA・ DHAが配合されたサプリにおいて、この「酸化対策」は各社こぞって力を入れています。
一般的に使用されるのは「酸化防止剤」と呼ばれる添加物です。
しかし、少しグレードの高い商品になると、抗酸化作用に非常に優れたアスタキサンチンが配合されています。
他には、酸化の直接的な原因である「酸素」を遮断するために、アルミで個別梱包した商品も存在するほどです。
ここまで徹底されていると安心ですよね。
トマトのリコピンやニンジンのβカロテンなどと同じカロテノイドの仲間です。
抗酸化作用に非常に優れており、そのパワーはなんとビタミンEの1,000倍といわれています。
商品ごとにどのような酸化対策が施されているか見てみましょう。
ネイチャーメイド スーパーフィッシュオイル | きなり | さかな暮らしダブル | 大正DHA・EPA | |
---|---|---|---|---|
1日あたり | 17.5円 | 126円 | 84円 | 133円 |
酸化対策 | 酸化防止剤(ビタミンE:大豆含む) | アスタキサンチン | アスタキサンチン | アルミ個別梱包 |
評価 | △ | ◎ | ◎ | ◯ |
中性脂肪を下げるサプリは、一度飲み始めると、あとは効果を信じて飲み続けるしかありません。
体に良いものであるはずが、「実は体にとって害のある成分だった」なんてことは絶対に避けないといけません。
中性脂肪サプリを選ぶポイントはいくつかありますが、この酸化対策に関しては絶対に妥協すべきでないと筆者は考えています。
結果として、スーパーフィッシュオイルは酸化対策に不安が残るため、中性脂肪を下げるサプリの選択肢からは外すべきです。
「スーパーフィッシュオイル」の気になるポイントを徹底調査!
続いては、スーパーフィッシュオイルを実際に手にとりながら、気になるポイントを徹底調査していきます。
チェック項目は以下の6つです。
- 【DHA・EPA含有量】
- 【原材料/添加物の詳細】
- 【有害物質の有無】
- 【酸化対策の詳細】
- 【飲みやすさ】
- 【価格】
先の項ですでにお伝えしている部分は簡潔に進めていきますね。
それでは、1つづつ見ていきましょう。
DHA・EPA含有量
(内訳)EPA:162mg
(内訳)DHA:108mg
この配合量では効果は期待できないのはお伝えした通りです。
たとえ、成分の含有量が少ないからと言って、摂取上限量を超えてサプリを飲むことは絶対にしないでください。
サプリの過剰摂取は、予期せぬ副作用をまねく危険性があるためです。
過剰摂取は、栄養素だけが2〜3倍になるのではなく、添加物の摂取量も同様に2〜3倍にふくれ上がります。
添加物の取りすぎは注意が必要です。
また、主成分の摂取量は問題がなくても、副成分の上限が超えてしまうケースも非常に多いです。
サプリの過剰摂取にはくれぐれも気をつけて下さい。
原材料/添加物の詳細
原材料は上記の通りですが、特に危険とされる成分は入っていません。
この点は、さすがネイチャーメイドブランドと言ったところでしょうか。
1つづつ詳しく見ていきましょう。
気になる魚の産地ですが、筆者が大塚製薬に確認したところ、「南米沖で水揚げされた天然の青魚を使用してます」との回答を頂きました。
どうやら魚は外国産のようですね。
逆に、原材料である魚を鹿児島産一本に絞っている商品も存在します。
国産にこだわりたい、そんな人は「きなり」がオススメです。
スーパーフィッシュオイルの場合、精製魚油以外は全て添加物です。
確認してみましょう。
カプセルを作るために使用されるものです。
害はありませんが、アレルギーがある方はご注意ください。
医薬品や化粧料など、幅広い用途に使われる成分です。
ゼラチンと同様、カプセルを作るために使用されます。
製品の酸化を遅らせるために使われる添加物です。
「V.E」というのはビタミンEのことです。
ビタミンEは抗酸化作用に優れた栄養素ですから、酸化防止剤にもよく使用されます。
この酸化防止剤は、特に害があるものではありません。
以上がスーパーフィッシュオイルの原材料です。
冒頭でもお伝えしましたが、EPA・DHA以外には有効成分が(ビタミンすらも)一切配合されていません。
この点は、値段相応かもしれませんね。
有害物質の有無
海から取れる魚介類は、特に有害物質に気をつける必要があります。
水銀や鉛、ヒ素などが代表例です。
- 有害物質は定期的に検査されている。
- 検査項目は水銀・鉛・カドミウム・ヒ素など多数。
- 検査結果では、有害物質は検出されない、もしくは、危険とされる数値をはるかに下回った数値である。
とのことです。
スーパーフィッシュオイルは、きちんと定期検査をされており、その結果も問題なさそうです。
このような有害物質の検査は、きちんと行われているか必ず確認するようにしてください。
言うまでもありませんが、検査をしていない商品は絶対に選ぶべきではありません。
体に害がある物質が混じっている可能性は否定できませんからね。
酸化対策の詳細
EPA・DHAを含むサプリにとって、この酸化対策は非常に重要なポイントになります。
詳細は先の項でお伝えしたためここでは割愛しますが、筆者が中性脂肪サプリをチェックする際、「十分な酸化対策が施されているかどうか」は、最も重視するポイントの1つです。
体に害がある可能性があるものは、絶対に避けなければいけません。
その点、十分な酸化対策が施された「きなり」や「魚くらしダブル」、「大正EPA・DHA」は非常におすすめです。
飲みやすさ
実際に筆者が飲んでみたところ、飲みやすさについては全く問題ありませんでした。
ただ、「女性や老人には少し大きいかな」と感じたのも事実です。
こちらの商品は、小粒で飲みやすいのが特徴です。
続いて、味や匂いに関してですが、こちらも特に気になりませんでした。
サプリの味は無味無臭ですし、飲んだ後も特に気になる匂いを感じることはありません。
大きささえ気にならなければ、非常に飲み続けやすいサプリだと筆者は感じました。
価格
一日あたり、17.5円
やはり1日当たり17.5円は破格と言えます。
ですが、このページでお伝えした通り、効果面や安全面を考慮した場合、価格分の価値を見い出すことは難しいのではないでしょうか。
いくら安くても、効果が出なければ意味がありませんからね。
【結論】スーパーフィッシュオイルは安いだけで効果は期待できない。
ネイチャーメイド の「スーパーフィッシュオイル」について、さまざまな角度から検証をしてきましたがいかがでしたでしょうか。
筆者の結論としては、以下になります。
スーパーフィッシュオイルは、単に安いだけで効果は期待できない。
ネイチャーメイドは確かに「安い」です。
スーパーフィッシュオイルにいたっては、1日あたり17.5円で飲み続けることができます。
しかし、「安い」ということは、言い換えると「原材料にお金をかけていない」ということです。
考えてみてください。
中性脂肪に関して、本当に効果を提供したい商品を作ろうした場合、EPA・DHAはこの配合量が最適なのでしょうか。
商品が酸化してしまう可能性がある中で、本当に酸化防止剤を混ぜ込むだけで良いのでしょうか。
少し言葉が悪いかもしれませんが、ネイチャーメイドのスーパーフィッシュオイルは、「1日あたり17.5円」と言う制限ありきで、効果を犠牲にして作られた商品に思えてなりません。
最終的な判断は皆さんに委ねますが、「安いから!」という理由だけで決めることは、絶対に避けるようにして下さいね。
ちょうど良い機会ですし、スーパーフィッシュオイル飲んでみようかなあ。